でと美のブログ

毒出し独り言

反省

昔、私が小学生の頃

学校ではいじめられて

友達もいなくて

毎日泣いてた頃


近所にウロついてる野良猫のシロが

いつも朝、家の前にいて

通学路にある大きな交差点まで付いてきて

帰りは途中の公園で待っていて家まで付いてきていた


シロのことがかわいくて、かわいくて


行きたくない学校も、シロがいたから少し勇気が出ていたんだと思う


だけど、私の母親は

私が野良猫を触るのをとても嫌がり

触っていたのがバレると、布団叩きで叩かれた


それでも私はシロを抱くと幸せな気持ちになり、やめられなかった


ある日、シロがベランダに来て

「会いにきてくれたんだね」と、嬉しくてベランダでシロを抱きかかえ

ずっと膝に乗せてなでていたら


母がそれに気づき

雪平鍋にぐらぐらと煮えたぎらせた熱湯を持ってきて

突然ベランダに来た


シロは驚いて私の膝から飛び降り逃げようとしたけど

母は熱湯をシロにかけた

雪平鍋にいっぱいの熱湯が全部シロにかかった


シロは叫びながら、ベランダの外にある屋根に落ち

転げ落ちて行った


あの叫び声が39歳になった今も頭にこびりついている


翌日シロは、公園の溝で死んでた


今の私なら

すぐに家を飛び出して、シロを見つけ出し病院へ連れて行くんだけど


子供だった私は、シロが転げ落ちた後

探しに行くなんて出来なかった


すぐ部屋に入るよう怒鳴られ

また叩かれていたから

その頃の私は、母親の存在は絶対で

叩かれれば、叩き終わるまで泣きながら耐えるしかなく

その後もしばらくは静かに息をひそめるだけだった


大人になって、母親にシロの事を言うと

「あんたが触るから仕方ない」

「死にゃあせん」

「野良猫なんてバイ菌だらけ」

「あんたのためにやった」

と、言われた


「かわいそうな事したね、悪かったよね」って言ってほしかった


私も間違いや悔いだらけの愚かな人生だけど

ちゃんと反省するわ

気をつけるわ


たまに思い出す

かわいかったシロ


ババアになった今も

心に刺さったまんまです


今うちにいる猫たち

シロの分もかわいがっています


触っても誰も叩かないしね